紅香の愛・Tokyo Benica・桜木町恋唄ナンバーワン..
それは、
息をのむような
美しい紋様で、
わたしは
彼の
手を放した。
いまの自分と
その美とは、
差がありすぎる。
沼田は、
わたしの手を
もういちど
とると、
握りしめた。
ここまで
なにかから、
逃げだしてきた
ふたりのように
見えただろうが、
まわりには
誰ひとりもいなかった。
わたしは、
嘘の世界から
逃げて
真実を
掴もうとしていた。
わたしは、
この人の愛が
欲しかったのだ
きっと..
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